コームオーバーと震災刈りってどう違うの?
似てますが、由来からして違うものです。
最近、コームオーバーや震災刈りがバーバースタイルとして目立ってきました。
冒頭では違うって言いましたが、実際はそのハイブリッドが型というか折衷型のようなスタイルにすることも多いです。ですから、それぞれの違いが曖昧になるのは仕方がないですよね。
じゃあ、本来の違いは何でしょうか?まずはそれぞれの定義を明らかにしたいと思います。
コームオーバー (comb over) って何?
これ、実はwikipediaの英文記事になってまして、冒頭部分を簡単に和訳すると
❝一般的にコーム・オーバーとは、脱毛範囲をできるだけ目立たなくするために、長く伸ばした髪でおおってクシでとぎつけるというヘアスタイルである。❞
(出典:wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Comb_overより引用)
著作権上画像は出しませんが、いわゆるバーコードヘアーのことだったんですね。
いまポピュラーなコームオーバーは、前額髪際隅部(ぜんがくはっさいぐうぶ )あたりで分け目を作って、分け目の小さい方を極端にフェードカット(fade cut:薄く短く刈り上げる)するというスタイルです。つまり刈り上げてますから、分け目付近に寝る毛髪が残るわけです。
震災刈りって何?
このスタイルの起源は、大正の関東大震災の時代に遡る非常に歴史あるスタイルなんです。スタイルの特徴を先に言いますと、コームオーバーの分け目の小さい方をフェードカットではなく、すべて起毛するくらい短く刈ってしまうものです(ここは、弊店のインスタを参照ください https://www.instagram.com/p/BnqA88RBbkU/)。
震災刈りが提案された大正時代は電動バリカンはまだポピュラーではなく、ハサミのみを使ってました。日本では戦後昭和20年代に普及した電動バリカンもなかなか貴重なものだったそうです。
最近の電動バリカンは音波式になり、刃の往復の周波数が飛躍的にアップしました。このために、ハサミだけでは作れないような刈り上げの形状や濃淡をより自在に作り込むことができるようになりました。
現在のバーバースタイルが注目される理由は、バリカンの性能向上のおかげじゃないかと思いますね。